


私はピクティストだ。
ピクティストというのは
ピクトさんを愛する者のことである。
外を歩くときは常にピクトさんとの出会いを期待しているし、
デジカメは片時も手放さない。
普通の人よりはピクトさんを探し出す能力は高いと思う。
今回、祐天寺のピクトさん事情を探ってみた。
もちろんピクトさん不毛の町だって世の中にはある。
祐天寺はどうだろう。
素敵なピクトさんとの出会いはあるだろうか。
私にとって「いい町」とは、
ピクトさんがたくさんいる町のことだ。



祐天寺駅に降り立つと、いきなり自転車ピクトさんが出迎えてくれた。
これは期待できそうだ。
マナーを守らない「黒ピクトさん」に属するが、
同時に「労働系ピクトさん」にも分類することができるだろう。
このピクトさんはずっと自転車を漕ぎ続けているのだ。
足はパンパンに違いない。
毎日この駅を利用する方は、たまにはピクトさんに
「おつかれさまです」と声をかけてあげてほしい。


ここは駅名の由来となっているお寺、祐天寺。
境内のトイレにもピクトさんはいた。
トイレピクトさんはどこにでもいらっしゃるが、
実はトイレごとに個性があり、味わい深い。

鏡餅のような女性ピクトさんの体型がなんともいえない。

男性ピクトさんの体型はシンプルだが、スーツの襟の深い切り込みが特徴的だ。

これは別の公園のトイレピクトさん。
長身だ。
角がすべて丸みを帯びており、優しい印象を受ける。



コンビニの傘立てにいらっしゃった転倒系ピクトさん。
手足の細さが見る者の心配を加速させる。
ピクティストはこの両腕をあげたポーズを「バンザイ系」と呼んでいる。
転倒系のバンザイは意外と少ないので、貴重なピクトさんだ。



パチンコ店に入れてもらえないピクトさん。
体に大きく「18」と書かれている。
このピクトさんは18歳なのだろうか。
それならば18歳「未満」入場禁止なので、
入ってもいいことになるが。
警備員に向かって「オレ18歳だよ!」と
必死にアピールしているのかもしれない。
腕の広げ方からそんな印象を受ける。



こちらは防犯カメラに映されるピクトさん。
直立不動のまま、ずっとプレッシャーを与え続けられているのだ。
肉体よりも精神的疲労が大きいと思われる。


シーソーで遊ぶ子供ピクトさん。
ずいぶんと味のある標識だ。
ゆるやかな時間の流れを感じる。


ピクトさんは普段は119番のほうが
関連性が高いが、これは110番である。
ピクトちゃん(子供)を守るピクトさん。頼もしい。


祐天寺界隈でたくさん見かけたのが
このかけこみ系ピクトさん。
近くに学校がいくつかあるので、
ドライバーに注意を促しているのだ。
大きなストライドと、よく振られた腕。
思い切りのよい走り方が気持ちいい。

よく見ると右下に年月が記されている。
見えるだろうか。
これは「05.03」。
2005年3月から仕事を始めたピクトさんなのだろう。

こちらは2003年9月。

これだけ活躍してもらえれば、
子供たちも安心して登下校できるだろう。
他にも2005年10月、2007年8月、2007年3月などがあった。
全部で何種類あるのだろうか。
全部集めたら何か貰える、といったことはないのか。
というか地元の小学校などで
そういうオリエンテーリングをやってみてはどうか。
この飛び出し注意ピクトさんはかなりたくさんいて、
写真を撮りそこねたものもけっこうある。
次に祐天寺へ行ったときは、ぜひコンプリートしたい。


ライター、ピクティスト。

1972年生まれ。

2001年よりピクトさんの収集・研究を始める。

2003年、Web上に「日本ピクトさん学会」を設立。

2007年・2008年に「東京カルチャーカルチャー」にてスライドショーイベント「ピクトさんナイト」を開催。

ピクトさん学の普及に努めている。


